コラム - 院長より

 

Vol.8 2004/01/15

はじめの一歩
(30年前の京都にて)

 いま、この時を生きるんや。
 今、やらずにいつやる。
 ちょっと待って、あとでやるから、、、
 これではいつまでたっても始まらない!

 私が下諏訪中学3年の春、修学旅行で京都に行ったときのことです。名跡を巡り紫野にあるお寺に入りました。そこで和尚さんのお話があるというので、同級生一同が大挙して待っていたところ、勢いよく禅衣をひるがえした御坊が入ってきました。尾関宗園師(大徳寺大仙院住職)でした。大きな声、大きな目、大きな体格、その体全体から発せられるエネルギー、今でいうオーラでした。

 生きている時間は限られており、生きたいと思っても残念ながらその思いがかなえられない方もいらっしゃいます。私も日々の診療に追われ惰性に流されて時間を意識しないでいると、自然界の四季の移ろいにも気がつきません。日常生活の中には、なかなか気が進まないことがたくさんあります。何かをしなくてはと思ってもすぐ行動に移せません。そんな時、今年はとにかくまず足を出し、手を動かして、はじめの一歩を踏み出してみようかと思います。踏み出してみてだめだったら、そこでまた考え直してみればいいのかと思います。まず一歩、これが踏み出せれば、二歩目、三歩目はすぐですね。

 あれからちょうど30年、新春のすがすがしい空気の中、尾関禅師の躍動するお顔が今も私に語りかけていらっしゃる気がします。師のご健康をご祈念しつつ。