コラム - 院長より

 

Vol.52 2007/09/15

満足死というありかた

 昨今の新聞で86歳でも在宅診療に取り組んでおられる内科の先生が紹介されていました。高知県の山間の13集落の先生とのこと。本当に敬意を表したくなりました。私もあと40年、在宅医を頑張れるかな~~?と考えましたが、本当に大変なことだと思います。

 さて年齢もさることながら、この先生の提唱されている、満足死という生き方、いや逝き方に、私もそのとおりのように思いました。満足死とは、満足な生活の延長に満足な死がある。それをどう実現するか? 患者、家族、支える医療者が満足する「三者よし」のいき方を目指すことと、おっしゃっておられました。

 世の中には似たような意味で「尊厳死」というものがありますが、いまいちピンとこないものがありました。現在、自宅で最期のときをということになっていても、いよいよとなると病院へいってしまったり、三者よしという機会はに恵まれる(?)方は非常に少ないように思います。それぞれの患者さんに、ご家族に、そして医療者に、いろいろな事情があることはよくわかります。そうあってもいいと思います。そして現実には、病院でご最期を選択肢なしに迎えられる方も多くおられます。

 三者よし、これがいい悪いではなく、このようなあり方もあることを、我々は常日頃、ひとつの考えとして、持っているべきであると思います。