コラム - 院長より

 

Vol.76 2009/9/15

夏 一瞬

 九月は夏の終わりと、秋への移ろいを感ずる季節ですね。在宅診療をしながら、久々にきれいな夕日を見ました。トンボが飛んでいました。

 夏はエネルギーを感ずる時です。誰でも力を感じ、熱くなり、その力がず~と続くように感じます。しかし、秋風が吹いてきて、その暑かった日々の終焉を予感させられたとき、人の気持ちには何故か寂しさと何とも言えないものがよぎります。諸行無常の響きあり、と伝えた平家物語。万物流転を語った方丈記。昔の人たちも皆、夏の終わりにこのような気持ちを感じたのでしょうか?

 だからこそ、私たちは暑い日も寒い日も、桜の花咲く春、紅葉の秋、いつもいつも毎日を大事にして生きていかなくてはいけないと思います。借りものである私たちの体は、必ず朽ちるときが来ます。でも、その時が来るまで、調子が悪くなった体をその時々修理して、大事に使っていきたいものです。何もしないでいるとあっという間に、体が朽ち果ててしまいます。時間と体を粗末にしては、力強さを与えてくれる貴重な夏のギフトすら受け取るアンテナすら折ってしまうのではないかと思います。私はいつも、その体の修理屋さんとして皆さんの近くにいます。

夏 一瞬。みなさん、その時 その時を楽しんで、思いを込めて過ごしましょうね。


信州高遠の夏 スタッフ川上さおりさん撮影