コラム - 院長より

 

Vol.90 2010/11/15

和敬清寂

 尖閣列島の問題はじめ、経済不況や政治に端を発するさまざまな社会問題が新聞紙上を埋め尽くしている今日この頃です。

 先日ふと新聞を手にした時、心にしみこむ言葉を書いていた記事を目にしました。それが表題の言葉、和敬清寂(わけいせいじゃく)です。記事によると、日本の戦国時代に生きた茶の巨匠、千利休による茶道の究極の心得を表したもので、和して敬(うやま)い合い、清らかな心で不動の信念を持つという意味であるそうです。

 私たちの日常にも目を向けてみましょう。嫌な人、嫌な環境、全ての場合、仲良く関係を保つことができない、あっちが悪い自分のせいじゃない、尊敬などできない、そこからトラブルが生じているように思えます。そしてやがてそれがトラウマとして残ってしまい、事態が長引き抜け出せなくなってしまう。ほとんどの方が、ドロドロとした重い気持ちで、いつも、これでいいのかという、グラついた気持ちを抱えて生きていらっしゃると思います。そういう私も全く同じです。人から何か言われたことで傷つき、他人が悪い、仲良くなんかできない、毎日の診療の中で、落ち込んだ思い気持ちをかかえたままで、清らかな気持ちで敬意なんかとてももてず、信念もぐらつくことがとても多い日々です。

 9月の江原氏の講演の中でも、小我の愛と大我の愛について触れておられました。まだまだ、人生の修行が足りないせいか、大我の愛に満ちた和敬清寂の気持ちになかなかなれず日々悩んでいるこの頃の私です。皆さんはいかがでしょうか?