コラム - 院長より

 

Vol.96 2011/5/15

ぼやかない

 いろんなことに悩み落ち込んで涙を流しながら受診される方が男女を問わず増えています。皆さんは、職場での対人関係、overworkなどに苦しみ、心に重い石を一つずつ重ね上げてしまい、心が悲鳴をあげてしまっているのです。そのような時には、その石を一つずつ逆に取りのぞいていくこと、そしてその悪循環を断ち切ることをしていかなくてはなりません。

 しかし、そのトラブルが何故生じてしまうのか、我々は常に考え直す必要があるのではないかと思います。ほとんどの場合、現状をぼやいて、人と比べ、挙句の果てに人のせいにする。その対象とされた人は、とても嫌な気持ちになり、同じことをやり返すか、そのぼやき人(“ジン”)に感化され同じ方向を向いてしまう(感染)ことから、だんだん問題が重くなっていくのではなかと思います。自分がこうありたいと思い、人にどうであって欲しいかと想うこと、それが一番大事なことであると思います。人の行動・言動は自らの想いの反射鏡であると思わなければいけないと思います。

 苦しんでいる中でこのように思えるわけがない!先生は何を言っているのか!!とおっしゃる方が多いと思います。私自身も日常で思い当たることがたくさんあります。小さなクリニックでありながら、スタッフと私の関係、スタッフ同士の関係を見ていても、私自身、落ち込むことがたくさんあるのです。まず、ぼやかない。現状をみて、ぼやいている時間、文句を言っている時間、賃金が少ないとぼやいている時間があったらまず自分から動くこと。あちこちに、ぼやき虫をばらまかない。周りの純粋な免疫の少ない人はすぐ感染してしまうか、より抵抗する雰囲気を増悪させてしまいます。そして、自分はこうありたい、相手にもこうってほしいというコミュニケーションがかけていることに気づかなくてはいけません。言葉を交わせる距離にいるのに、メモだけの書き置きをしているだけでは、全く心のコミュニケーションになっていません。メモだけでは肝心な時、自分はこうありたいという気持ちが伝わりません。

 職場で、家庭で、苦しい状況になってしまった時には、まず、ボヤかない! そして、音霊の原点である言葉を通して、相手に自分の気持ちを伝へ、こうあってほしいと言えることが現状治療の第一歩であるのです。