コラム - 院長より

 

Vol.97 2011/6/15

当院の診察待ち時間制度の変更に想う  受付順番制への移行

 開業してから丁度10年、移転してから間もなく4年になります。この間、当院の診療待ち時間に関して、待ち時間が長すぎる、どうにかならないかというクレームをたくさんいただきました。その都度、私は投書箱への返答欄に、ただいま検討しております、もう少しお待ちくださいと、申し上げてきました。 

 今回は、その方々にもお返事いたします! 当院は来る7月1日から、受付順番制に移行します。簡単にいえば、クリニックにおみえになられ、受付をされた順の診察になります。

 私もこの問題では、非常に悩みました。白髪も増えました。スタッフとも激論を交わしました。スタッフはこの問題を解決するには、「とりあえず受付順という単純明快な方法を行うべきである」との総意を伝えてきました。私からは逆に、「この方法をやると、早いもの順ですので、人間の心理として、ドアが開く前から行列ができてしまう(?)のではないか。天候の悪い日にも列をなしてお待たせてしまうのはよくない」と危惧される胸の内を伝へました。スタッフは、「そのような天候の日の朝・夕にはわざわざ来院しない、日時をずらす」と言いました。また、「自分の家族、おじいちゃん、おばあちゃんが受診することになっても、このあり方でいい」とのことでした。

 開院以来、私のクリニックは予約制ではありませんでした。いつでも、どなたでも、おみえになられた方は必ず診察するというスタンスをとってきました。しかし当初から優先枠なるものが存在しました。非常に具合の悪い方を、他の方より優先してまず私が診察し、速やかに点滴や次の検査・治療にまわすために、“先に診る”ための時間枠でした。しかしいつの間にか、クリニックの受付スタッフも、次回の受診の都合をおっしゃる患者さんの順番を入れていくようになってしまい、それがかえって患者さんからは、予約できる、予約したと誤解されるようになり、結果的には、「自分は予約をしていたのにどうして1時間も1.5時間も待たせるのだ!」というクレームにつながったと考えられました。優先枠の呼び方は、当院が予約制であるとの誤解が大きくなる度に、目安時間、受付優先枠などと名称を変えてきました。しかし、いつの間にか予約制であると勘違いをされる方々が多くなり、現在でも、次の予約を入れたい、予約を変更したい、とのお申し込みをされる方々が後を絶たない状態になってしまいました。

 あるスタッフからは、「現在ではもはや、患者さんには予約ではないことはわかってもらっており、問題は待ち時間の長さだ」という意見も出てきています。しかし、心に迫る医療を信条としている私は、しっかり診て、しっかり眼を見てお話をする以上、この長い待ち時間ということを今回問題にするつもりはありません。今回はあくまでも、診察の順番についてのみに、敢えて問題を絞り、その解決をはかりたいと思います。

 暑い日、寒い日、雨の日、風の日、認知症の方、ご高齢の方をドアの外でお待たせするのは忍びないというのが私の本音です。私が脳を病んだ自分の親を受診させるならば、やはりある程度の目安時間を示してもらい、そこから2時間待つというのであれば、まだ受診しやすいと思います。好きな時に受診してもいいと言われても、行ってから順番待ちで2時間待つのか3時間半待つのかわからないようでは余計不安と不満を増してしまうような気がしてなりません。しかし、開院10年目の今年、たくさんのクレームをいただき、スタッフからも総意の提言があった以上、この“来た順”という受付順番制を、とりあえずやってみたらよいのではないかとの決心に至りました。受付をされてから、これからも平均1~2時間お待ちいただく可能性はありますが、“順番についての公平性”をできる限りはかれればと思っています。


 本年7月1日から約半年位を目途に実施し、また皆さんのお声にも耳を傾けながら、それぞれの問題点解決を試みて参りたいと思います。 院長コラムに私に率直な気持ちとして載せました。 どうか、この制度への移行に皆様のご理解を賜りたいと存じます。