コラム - 院長より

 

Vol.103 2011/12/15

 昨年末に父が白血病であることがわかり、このコラムにも書きました。この一年、闘病しながらでしたが何とかここまでくることができました。

 私は医者として、いままでに何度となく、ご家族とともに、人の人生の終焉の状態を見守ってきました。しかし、自分が患者の家族となり主治医から病に蝕まれていく親の状態を聞き、何もできないでいる自分に歯がゆさと未熟さを感じています。

 先日も病床で何やらうわごという父の言葉を耳にしました。父が若かったころのことのようです。いつの間にか痩せ細った足。幼き頃、父からくらった痛いげんこつ。この細くなった腕に面影すら見えません。親がいつの間にか老いていたことに今更ながら気づかされた時でした。

 医師・医学者としての自分と、父の息子としての自分のはざまにいて、今何ができるか、悩んでいるのが本当のところです。元旦に満89歳を迎える父の傍で年を越しそうです。