コラム - 院長より

 

Vol.110 2012/7/15

自転車の交通安全教室

数日前何かの記事で、「2011年秋に暴走する自転車走行を減らすための法改正が行われ、それ以来、各地で交通安全教室が開かれ、今までに350万人以上が参加した。しかし、その8~9割は学童であった。」という記事を目にしました。
以前からこの院長コラムで、大人の自転車ドライバーのマナーの悪さ、それに伴う事故の危険性・悲惨さを書いてきました。やっと、交通安全教室が再び開かれるようになったことは、素直に良かったと思います。しかし、受講者の8~9割が学童とは。

通常運転していて、危ない!と思うのは、圧倒的にいい大人の乗る自転車です。自転車の前後に子供を乗せながら、平気で狭い路地から飛び出してくる若い母親。子供に愛情を感じているなら何故そんな運転ができるのですか?自殺行為ではありませんか! 狭い道から広い道に出る時は、いったん停車して左右を確認することを小学校で教わっていないのでしょうか? 道路の“右側”を悠然と走ってくる“おじさん”“おばさん”。狭い路地での自転車同士の事故は、この右側通行をしていたら、右からくる左側通行の自転車と出合い頭に衝突するのは当然。何故、“自転車は左側通行をする”ことを忘れているのでしょう? ご高齢者は言うに及ばずの状態です。

先日も在宅診療中に、患者さん宅の窓の外で、キー! ど~ん!と何とも言えない音を耳にしました。ご家族は、あ~!また事故。この交差点はよく飛び出し事故があるんですよ。とおっしゃっていました。私は早速、診療を終了させ外に飛び出してみると、黒タクが停車し、頭から血を流している“おじさん”が目に飛び込んできました。傍にハンドルの曲った自転車が倒れていました。車のドライバーは呆然としていて、私のどうしたのですか?という問いかけに、自転車が飛び出してきて・・・と答えるのがやっとでした。私は周りに集まってきた近隣の人たちと協力し、救急車が来るまで提供されたタオルで止血し、生命反応を確かめ、救急隊に引き継ぎました。

我々の世代、その前後の大人は小学生の頃、学校で交通安全教室があり、お巡りさんが来て、横断歩道の歩き方、自転車の乗り方を習ったはずです。その大人が、自転車の乗り方のルールを忘れているのならば、今始まっている交通安全教室に親も参加させる義務付けくらいをしなければいけないのではないでしょうか。子供は見ています。いくら自分たちが学校での交通安全教室で自転車の乗り方を教えてもらったって、大人は全然守っていないと!
日々の診療で自転車との接触事故による患者さんを診るたびに、また私自身が日々在宅診療で車を運転している時に、危ない!!と感じる毎に、自転車に乗る“いい大人”全員に、もう一度小学校に行って交通安全教室に参加してきなさい!と叫びたくなります。車が全て悪いのではありません。自転車で自殺したいのですか?他人に迷惑をかけないでください!!