コラム - 院長より

 

Vol.118 2013/3

走り始める怖さ、立ち止まる不安

東京の桜は、今年はいつになく早く咲き誇り、あっという間に満開になりました。花曇りの空のもとで、柔らかな春を演出してくれるピンクの景色、まだまだヒンヤリとした夜気の中で、凛として咲いている夜桜、いずれも日本を感じさせてくれます。留学していたころ、アメリカのポトマック河畔でみていた桜は何か日本人であることを思い起こしてくれました。イギリスのバーミンガムでは、桜が見られず何か春が淋しいものでした。

春は新しい生活へのスタートと今までの生活への終止符をうつ両面の時ですね。ほとんどの方が、現在では、これから始まる新しい生活に胸を膨らませ希望に満ち溢れていらっしゃると思います。きっと胸の高鳴りを感じておられるでしょう。しかし、折角新しい道が開け、方向性ができても今一歩踏み切れない、何とも言えない怖さを感じていらっしゃる方はおられませんか?きっと新しい変化への一歩が、怖くて踏み出せないで苦しくなり、眠れなくなり、どうしていいのかわからなくなっている方もいらっしゃると思います。走り始める前、何が起きるかわからない夜明け前の怖さです。

一方では長年頑張ってきた方が、その生活を変えて方向転換する春でもありますね。卒業、定年退職はもちろんのこと転職など、今までの生活にストップする時です。いままで十分にやってきた、そしてその内容と時間に満足してこの辺でもういい!と思って止められる方はとても幸せではないかと思います。しかしそのように思える方はほんの一握りしかおられないように思えます。そんな時、やめたらどうなってしまうかわからない不安にかられて苦しくなってしまう方が、これまた少なからずおられるのではないかと思います。

最初の一歩が踏み出せないで震えること、たちどまるとこれからどうなるかわからず不安に駆られること、人間だれでもあるもののようです。小学生の時、はじめて跳び箱を飛べた時、なんだ!簡単だったんだ!!と思えたように、まず、一歩、新しい環境に飛び出してみましょう。きっと簡単だったと笑えるでしょう。そういう僕も、仕事を止められず、今日も駆け回っていました。