よくわかる Dr.くどうのミニ・レクチャー

第10回 脳梗塞になりたくない(4) 心臓からくる脳梗塞

 前号で脳梗塞には血管の詰まり方によって、ラクナ梗塞、心原性脳塞栓症、アテローム血栓性脳梗塞(脳血栓症)の3種類あることをお話しました。 今回はその中で約3割を占める心原性脳塞栓症について詳しくお話しましょう。通常、心臓はドッキン、ドッキンと規則正しくうっています。これが心房細動などの不整脈で、ドッキン、ドッキン、ド、ドッ、ド、ドッキンと不規則にうった時に、心臓の中に小さな血の塊が生じてしまいます。この血塊(血栓)が心臓の拍動とともに、頚動脈から脳に通ずる血管に入り脳まで流れて行き、脳の中の太い血管を詰めたときに、この心原性脳塞栓症が完成してしまいます。比較的太い、脳にとっては大切な血管が閉塞することが多いために、症状は激しく、急に言葉がしゃべれなくなったり、手足が動かなくなり、更にひどい時には意識がなくなり、命を落としてしまうこともある脳梗塞の最重症型です。予防はとにかくこの血栓をつくらないように、不整脈の薬とともに、ワーファリン、アスピリン製剤、プレタールなどの抗血栓剤を飲むことです。納豆は、ワーファリンの力を弱めてしまいますが、他の薬は一緒に飲んでもOKです。最近では納豆こそ、ナットーキナーゼの働きにより血液をサラサラにするといわれています。

 脳梗塞は脳が原因の病気と思われていますが、実は心臓が原因になることもあるわけです。脳と心臓は兄弟分なのです。

図1