よくわかる Dr.くどうのミニ・レクチャー

慢性疲労症候群 ~知っていますか? こんな病気があるのです~

 体がだるくてやる気がでない、頭が痛いというと、最近ではすぐメンタルの病気、うつ病?と考えてしまいます。しかし、うつではないのに本当にだるくて体が動かない病気がこの慢性疲労症候群です。1992年に当時の厚生省から初めて診断基準が発表され1つの病気として認知されるようになりました。

元気を出すホルモンを分泌する甲状腺の病気やガンなどの全身疾患、更年期障害もないのに、日常生活が困難なほど強い疲労感が半年以上続く場合この病気を考えなくてはいけません。ただ疲労感が強いだけでなく微熱が続き、頭痛・関節痛、睡眠障害、思考力の低下があり、ついには寝たきりになりってしまうこともあり、単純な過労とは全く異なります。原因としては体が生活環境の中からストレスを受け免疫力が低下⇒体内に潜んでいるヘルペスなどのウイルスが頭をもたげる⇒それを攻撃する免疫系が活性化するも調節がうまくいかない⇒さらに神経系やホルモン内分泌系が乱れる。この悪循環から脳へ信号の伝達が悪くなり、最終的には脳の細胞の変調が恒常的となり異常な疲労感と自律神経のさまざまな症状が生じます。診断は血液検査で血液中のアセチルカルニチン量の低下をみることと症状から決定されます。治療は漢方薬(たとえば41番補中益気湯)やビタミンB12やビタミンCを摂り体の抵抗力をアップさせること、抗うつ薬の内服やカウンセリングなどで生活のリズムをきちんとつけたり、認知行動療法により悪循環から抜けることです。

図1