よくわかる Dr.くどうのミニ・レクチャー

上と下の血圧の差の脈圧と平均血圧~血圧をこうみると動脈硬化がわかります

 血圧と聞くとすぐ頭に浮かぶことは、上と下の血圧という言葉で、上は120~140がよく、下は80~85以下であると大丈夫ということです。これは正解です。でも測った血圧を簡単なもっと別な見方をすると、より体のことがわかります。今回は上と下の血圧の差である脈圧と平均血圧について勉強しましょう!

(1) 脈圧=上の血圧 - 下の血圧 (正常値:40~60)
    60以上は要注意、心臓に近い太い血管に動脈硬化の傾向
(2)平均血圧=(上の血圧 -下の血圧)÷3 +下の血圧(正常:90未満)
    90以上は要注意、心臓から遠い細い血管に動脈硬化の傾向

 たとえば血圧160 / 80の方は、少し上が高いだけで下は正常で済ましていいでしょうか? この方は脈圧=160-80=80、平均血圧=(160-80)÷3+80=107 となり、ともに正常値を上回っており、太い血管も細い血管も動脈硬化を起こしつつあるとみなくてはなりません。

 動脈硬化は血管の壁が硬く厚くなり、動脈の内腔が狭くなって血液が流れづらくなってしまう状態で、いろいろな病気をおこします。人は血管と共に老いるといわれる所以です。水道の蛇口にホースをつないで庭の水まきをする時、蛇口に近いところでホースを踏んだり、水の噴出すホースの口を強く押さえ過ぎると、蛇口からホースがはじけてしまいます。これらはホースの内腔が狭くなったことにより蛇口部の水圧が上がってしまった結果です。同じように、心臓に近い太い血管や、心臓から遠い細い血管に動脈硬化がおきると、心臓に負担がかかり血圧が上がり危険です。

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 脈圧・平均血圧どちらかが異常でも⇒動脈硬化が進んでいる⇒心臓に負担がかかり血圧が上昇し、血管が詰まりやすく破れやすくなる悪循環に!心筋梗塞や脳梗塞が病の終章であるとしたら、動脈硬化は病の序章。その序章である動脈硬化を早く簡単に見つけて治療を始めることが重要です。血圧を測ったら脈圧と平均血圧も知ることが大切。今日から早速、今、測った血圧から脈圧と平均血圧を計算する習慣をつけて、自分の動脈硬化の程度を知って“生き”ましょう!